失敗しない土地活用。オーナー自らの事業計画確定。
土地活用で失敗する根本的な原因を追求してみるとほぼすべてが土地オーナーが未経験、多忙によりハウスメーカー、建築会社、不動産会社等の営業マンのサブリースをベースとした間違った提案、甘い騙しトークを鵜呑みにしてしまうことによるものだと私は判断します。
私自身も他業界から土地活用業界に転職し1日100軒の飛び込み訪問からスタートしましたからよくわかるんですが土地活用営業マンの中には 土地オーナーの成功のために命を懸けれる人たちがいますが、それは残念ながらごく少数と言わざるを得ません。そのような営業マンに出会われたなら真摯に提案を受け入れ意思決定されれば失敗することはありません。しかし大半の営業マンは転職間もない新人ですから提案内容が不適正であったり、10年後からのサブリースの借り上げ家賃見直しを言わなかったり、騙しのトークが入ってきたりするので土地活用はほとんどのケースが失敗します。
そこで私は土地オーナーご自身が土地活用営業マンに転職したと想定しご自分でマーケティング、プラニング、収支シミュレーションを行いご自分に提案していただきたいと考えます。そのほうがご自分の土地の活用だからより合理的、正確に検討いただけるし騙されることもありません。
賃貸事業を行う決心をされたらまずご所有土地の周辺を歩き、初めて訪れた時目線で賃貸需要、ターゲットとすべき年齢層、所得層、ターゲットは単身かファミリーか、学生かサラリーマンか、また近隣に建つマンション、アパートの空室状況、グレード、ワンルームかファミリーか、間取り別の家賃相場について自分なりにラフな調査をあらかじめしておくといいと思います。そうすると当サイトがご提案させていただくプラン図、建築費、収支シミュレーションの検証が容易になります。プランは配置、規模、間取り等を修正し、収支シュミレーションも家賃設定、家賃下落、空室率、大規模修繕、修繕費、現状回復費等を考慮して自分なりにつくり直して納得できる客観的な手残り(税引後キャッシュフロー) の毎年の推移を見て下さい。そうすると事業を運営していく上でおのずと時期毎に事前に打つべき対応策があきらかになります。
このようにして土地オーナー自らが土地活用をする目的、ご家族の状況、本業、人生ビジョン、資産状況を起点にして賃貸事業計画を確定いただくことになります。
賃貸経営は収益(税引後キャッシュフロー)が右肩下がりのビジネスモデルです。家賃、費用が一定であっても右下がりという宿命的状況は変わりません。何故かというと課税所得で経費にできるのは減価償却費と借入利息だけで元金返済金額はできないからです。借入利息額は年々減少していくとともに、事業開始15年目に付属設備の減価償却費がゼロになることによって減価償却費合計がガタンと低下し年々増加する元金返済金額がこれを上回るデッドクロスが生じます。これにより課税所得、納税額が増加する結果、税引後キャッシュフローがいっそう減少し続けることになります。またちょうどこの時期避けては通れない大規模修繕が必要となり、当初から修繕積立金を毎年計上しておかないとさらに税引後キャッシュフローが減少し悲惨な状況を招きます。これはどの賃貸経営にも例外なく発生するもので防ぎようがありません。デッドクロスが起きた年は税引後キャッシュフロー(手残り)がマイナスになったりします。
ですから起きた時の対応では手遅れで右肩下がりの頂点である事業開始年度から事業以外で無駄使いせず毎年着実に蓄財していき上記の状況になる前に事前に全額繰上げ返済、一部繰上げ返済による返済額軽減あるいは借入期間短縮、高い減価償却が可能な中古物件への投資等の先手を打っていく必要があります。
このように当初から事業主自ら収支シュミレーションで税引後キャッシュフローを長期的に把握し時期毎の対応策がわかっていれば、安定した収益が事業のライフサイクルを通じて継続して生み出され土地最有効活用が実現する事になります。
そしてこのような状況をつくりだすには収支シミュレーションをはじめとする自らの賃貸事業計画の確定が不可欠となります。
大阪に住んで長くなりますが、未だかつて訪れたことのないスポットを地図で見つけ早速訪れたところ、高層ビルが近くにそびえニューヨークの公園の秋を感じさせる清々しい光景でした。